2004年 12月 03日
インファナル・アフェア 無間序曲 |
久しぶりに映画に行ってきた。前々から見たいと思っていた、香港ノワールの傑作「インファナル・アフェア」の第2部「インファナル・アフェア無間序曲」。9月ごろ封切りのものなので、新宿単館のレートショーしかやっていないのに、しかも翌日が最終日というのにようやく間に合うことができた。
ストーリーは、香港のマフィア(黒社会)と警察の攻防と、それぞれが相手方に送り込んだスパイの人生を複雑に絡み合わせた、私ごのみのもの。こういうスパイものは、脚本がしっかりしていないと、訳がわからなくなるが、あまりはずれがない。国は違うが、誰が見方で誰が敵かわからない、というシチュエーションの傑作では、ル・カレの「寒い国から来たスパイ」やレッドフォードの「スパイストーリー」、「ミッションインポッシブル1」など、今も印象に残る映画は多い。
「インファナル・アフェア」は、直訳すれば「地獄の沙汰」になろうが、原題の「無間道」のほうがいいのに。脚本、映像、演技どれをとっても、強烈な個性とプロの技で仕上げられた、傑作で、香港でのベストセラーもうなずけるもの。昨年、香港に行ったときにこの映画のポスターがあちことにあって、「無間道」ってなにの映画かな、と思ったものだ。
第1作で、ヤン役のトニー・レオン(警察から黒社会に送られたスパイ。かっこいい!HEROや2046にも出演)、ラウ役のアンディ・ラウ(逆)の若手それぞれの背後に、ウォン警部役のアンソニー・ウォン(渋い!)とマフィアのボス・サム役のエリック・ツァン(演技巧すぎ!)が居て、それぞれが過去にいろいろとしがらみを持つという複雑な構成。
第2作は、第1作の前史というもので、ヤンとラウはもっと若い俳優が演じる(ヨン様なんかより、128倍かっこいいぞ)が、つるっとした顔なんで、最初はどっちがどっちだかわからないのが難点。演技が下手、という評価もあるが、そういう役柄なんだと思う。
かなり血腥いお話だが、とにかくグイグイと引っ張るパワーは凄い。Yahoo!映画で、読者のポイントが4.2というのもうなずける。ただ、人気では韓流パワーに負けていて、あまりヒットはしていないようである。第1作のDVDはすでに出ている。
公式サイトhttp://www.infernal.jp/index_top.shtml
作品解説はここが詳しいhttp://www.coda21.net/eiga3mai/text_review/INFERNAL_AFFAIRS_2.htm
by vonkarajan
| 2004-12-03 13:29
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