2005年 12月 07日
俊友会オーケストラ演奏会 2005・11・27 |
私が所属するアマチュア・オーケストラ、俊友会管弦楽団の定期演奏会が、無事(←主観的見解です)終了。再録であるが曲目は、以下のようなもの:
個人的には、トリスタンは非常に好きな曲(チェロ奏者としては、死ぬまでに一度は弾きたい)であるが、なんというかコクが足りない、薄味の演奏(ねちっこく、味濃く弾くには技術が必要なのである)となったな、とちょっと残念であった。
サン・サーンスは、音楽監督・堤俊作先生の同級生にして、わが団の弦トレーナー(私個人としては、共演はさせていただいても(バルトークのオケコンでは、同じプルトを組ませていただくという栄誉をいただいた)まだ一度もご指導はいただいていないが)の林峰男先生とのコンチェルト共演。私は降り番であったが、もう筆舌に尽くしがたい(オケもがんばったが、林先生のこと)すばらしい演奏であった。ある意味、自分でチェロを弾くのが嫌になるような、林先生の演奏であった。
マーラーは、個人のクラシック音楽受容史においては、最古参のもので、ラインスドルフ指揮BSOのRCA廉価盤(もちろんLP)の安っぽいジャケットに描かれた、ゴヤの巨人の絵は、忘れがたいものがあります。その後、この曲はマーラーの交響曲のなかでは好きではない筆頭の存在になっていたのですが、今回実際に演奏してみて、とてもとても好きになったのであります。マーラーの歌謡性(演奏上は、とても問題である)とロマンチックな多様性が、この曲の大きな魅力です。演奏上の問題点としては、第1楽章の舞台裏バンダの配置や、終楽章でのホルン群(ホルン×7プラスTp×1、Tb×1)のスタンドアップなど、マーラーらしい満点のケレン味もとても面白い(俊友会の管は、とても優秀であります。金管の強奏がホールにこだまして、ステージに反響するときには、オケをやっていてよかったと思う瞬間です)。
堤先生は、まあ、いろいろ言う人がいますし、悪評は間違ってはいないのですが(苦笑)、その音楽性と指揮技術は私が指揮していただいた少ない指揮者では、ピカ一です。テンポの正確さ、リズム感の良さ、指揮技術の正確さ(ただ、なぜは私には、彼のビートがわかりにくい・・・)など、すばらしい。他の欠点(苦笑)を補って、余りある・・・
彼に限らず、よくも30年前の日本から、このような逸材が出てきたものだ、と思いますね。
他の方の同じ演奏会の批評です。
http://n-ardis.cocolog-nifty.com/n_ardis/2005/11/post_0312.html
http://itok.jp/article.php?id=650
・ ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
・ サン・サーンス チェロ協奏曲第1番
チェロ独奏:林峰男
カザルス 鳥の歌(アンコール)
・ マーラー 交響曲第1番「巨人」
オペラ座の怪人(アンコール)
個人的には、トリスタンは非常に好きな曲(チェロ奏者としては、死ぬまでに一度は弾きたい)であるが、なんというかコクが足りない、薄味の演奏(ねちっこく、味濃く弾くには技術が必要なのである)となったな、とちょっと残念であった。
サン・サーンスは、音楽監督・堤俊作先生の同級生にして、わが団の弦トレーナー(私個人としては、共演はさせていただいても(バルトークのオケコンでは、同じプルトを組ませていただくという栄誉をいただいた)まだ一度もご指導はいただいていないが)の林峰男先生とのコンチェルト共演。私は降り番であったが、もう筆舌に尽くしがたい(オケもがんばったが、林先生のこと)すばらしい演奏であった。ある意味、自分でチェロを弾くのが嫌になるような、林先生の演奏であった。
マーラーは、個人のクラシック音楽受容史においては、最古参のもので、ラインスドルフ指揮BSOのRCA廉価盤(もちろんLP)の安っぽいジャケットに描かれた、ゴヤの巨人の絵は、忘れがたいものがあります。その後、この曲はマーラーの交響曲のなかでは好きではない筆頭の存在になっていたのですが、今回実際に演奏してみて、とてもとても好きになったのであります。マーラーの歌謡性(演奏上は、とても問題である)とロマンチックな多様性が、この曲の大きな魅力です。演奏上の問題点としては、第1楽章の舞台裏バンダの配置や、終楽章でのホルン群(ホルン×7プラスTp×1、Tb×1)のスタンドアップなど、マーラーらしい満点のケレン味もとても面白い(俊友会の管は、とても優秀であります。金管の強奏がホールにこだまして、ステージに反響するときには、オケをやっていてよかったと思う瞬間です)。
堤先生は、まあ、いろいろ言う人がいますし、悪評は間違ってはいないのですが(苦笑)、その音楽性と指揮技術は私が指揮していただいた少ない指揮者では、ピカ一です。テンポの正確さ、リズム感の良さ、指揮技術の正確さ(ただ、なぜは私には、彼のビートがわかりにくい・・・)など、すばらしい。他の欠点(苦笑)を補って、余りある・・・
彼に限らず、よくも30年前の日本から、このような逸材が出てきたものだ、と思いますね。
他の方の同じ演奏会の批評です。
http://n-ardis.cocolog-nifty.com/n_ardis/2005/11/post_0312.html
http://itok.jp/article.php?id=650
by vonkarajan
| 2005-12-07 01:40
| 音楽