2016年 02月 04日
ブリッジ・オブ・スパイ |
スティーブン・スピルバーグ監督 トム・ハンクス主演 ブリッジ・オブ・スパイ Bridge of Spies
新年ようやく初映画。スピルバーグ監督作品としては、「リンカーン」以来で、盟友トム・ハンクス主演となれば、期待せざるを得ないが、と同時にスピルバーグの衰えも心配であったが、それは杞憂に終わった。
時代は、冷戦時代で、ソ連とか東ドイツとかの今はなき国家があって、ベルリンでは「壁」がまさに築かれようとしている時期。要は、東側と西側で、スパイ(+アルファ)の交換をすることになり、トム・ハンクス延ずる弁護士が、その大役を任される・・・
弁護士トム、かっこい~! 彼が弁護することになった、ソ連のスパイからの情報を取ろうとするCIAのエージェントに対して、「アメリカ人であるなら、ルールを守れ。アメリカのルールは、憲法に書いてあるとおりだ!」と啖呵を切る。世間(反共一色)や周りの人間がなんといおうと、法と正義はソ連のスパイであろうと(マーク・ライランスが、良い味)適用されると行動する。交渉ごとは、原則を守って、いっさいの妥協をしない。
あと、冒頭で、トムが他の弁護士と保険の補償の件で交渉する場面で、「被害者が何人いようと、事件は一個だ。一個、一個、一個」とかいう場面があるんで、そこは後の顧慮交換交渉での伏線につながるんで、気を抜かないで、しっかりと聞いていよう。
まだ戦災から復興せず、ソ連占領下の寒くて、荒廃した東ベルリンの様子が、本当に恐ろしい。ただ、相手方の東側の役人たちは、ちょっと物分りよすぎないかとは思ったのと、前半がスイスイ進みすぎるのが傷くらいか。
トーマス・ニューマンの音楽が、うるさくなくて、良い趣味なのはグッド。
★★★★☆
by vonkarajan
| 2016-02-04 19:16
| 映画